リメイク工房
20〜40年前に製造販売された往年のオーディオメーカーの中級のレシーバーやプリメインアンプリをりメイク(グレードアップ)します。
あえて大幅な改造を施すのではなく往年のスタイルと音質を現在のパーツで安定且つ高音質に蘇らせる事が目的です。これにより古い機種であっても長く使用できます.
1:機材の入手 オークションやリサイクルショップより外観から程度が良くて稀少な機種を見つけます。
2:外観と内部の清掃 長年のホコリや汚れ、基板上のフラックス等を洗い流します。
3:不具合箇所の復旧 回路図やサービスマニュアルから最低限電源が入る程度まで整備をしてグレードアップの計画をたてます。
4:グレードアップ 電源回路廻りおよび全てのケミコンを交換、音質関わる箇所のパーツはオーディオ専用品に交換。古いはんだは吸い取り再はんだ(銅または銀入り)付け。
5:最終調整・仕上げ 最新デバイスを適材適所に採用、計測器による最終調整を実施したのち非磁性体ねじにて組立て外観を清掃。実際に試聴テストをして完成。

ヤマハ製レシーバーです。発売当時¥99,800、フライホイール式のチューニングダイヤルが高級感を醸し出しています。復旧前は電源すら入らない状態でしたが廃番トランジスタの新品を入手。音質を左右するコンデンサを全て交換。ボリュームは内部を清掃、古くなった配線やヤレたパーツも無条件で交換。シングルプッシュプルのパワーアンプはバイアス回路を安定化する改造を施しました。また照明の電球は全てLEDに置き換え。レトロな外観と相まってまろやかな音質に心が癒やされます。
今は亡きナカミチ製のレシーバーです。発売当時¥99,800、チューナーがシンセサイザー化されそれ程古くは感じません。入手時は雑音が酷く振動で動作が不安定になる状況でした。不具合原因は内部の放熱設計が甘いため基板が焦げたもの。該当箇所を再設計し頼りない電源部は大型ブロックコンで強化。パワーアンプはLAPTトランジスタコンプリ構成の性能をフルに引き出せるよう高級パーツを投入。入力段には贅沢にもOPA-627を2個搭載。リモコン機能は不要なので関連回路を全て撤去し高音質化をはかりました。